QuickSightとは?AWSが提供するクラウド型BIツールの使い方をわかりやすく解説

QuickSightとは?

Amazon QuickSight(クイックサイト)とは、AWSが提供するクラウド型のBIツール(Business Intelligenceツール)です。
従来のBIツールはサーバーを立ててインストールや運用が必要でしたが、QuickSightは完全にクラウド上で動作するため、サーバーレスでスピーディに導入できるのが大きな特徴です。

BIツールは、社内に散らばったデータを収集・集計し、グラフやダッシュボードで可視化することで意思決定をサポートする仕組みです。
QuickSightはその中でも、低コスト・高スケーラビリティ・AWSサービスとの連携に強みを持っています。

QuickSightの主な特徴

QuickSightの大きな特徴は次の4点です。

  • クラウドネイティブ:インストール不要、ブラウザからすぐに利用可能
  • スケーラブル:ユーザー数やデータ量が増えても自動的に拡張
  • 低コスト:従量課金制で、必要な分だけ支払うモデル
  • 豊富なデータ連携:S3、RDS、Redshift、Athena、さらにBigQueryなど外部データとも接続可能

これらの特性から、AWS環境を利用している企業はもちろん、マルチクラウド環境での活用にも適しています。

QuickSightのメリット

QuickSightを選ぶ理由はどこにあるのでしょうか。

  1. コストを抑えられる
    Power BIやTableauと比較しても初期費用がほとんどかからず、利用ユーザーに応じて課金される仕組み。小規模なチームでも始めやすいです。
  2. 操作が直感的でわかりやすい
    Excelやスプレッドシートのようにドラッグ&ドロップでグラフを作成可能。専門知識がなくても分析レポートを作れます。
  3. クラウド連携がスムーズ
    AWSのデータベースやストレージとネイティブに統合され、設定もシンプル。さらにBigQueryのようなGCPのサービスとも接続可能。

QuickSightの使い方の流れ

QuickSightを使ってダッシュボードを作成する手順を簡単にまとめると以下のようになります。

  1. AWSアカウントでQuickSightを有効化
    管理コンソールから数クリックで有効化できます。
  2. データソースを接続
    S3やRedshift、RDS、Athena、BigQueryなどのデータを登録します。
  3. データ準備
    必要に応じてデータのフィルタリングや計算フィールドを追加。
  4. 可視化の作成
    ドラッグ&ドロップで棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフなどを生成。
  5. ダッシュボードの共有
    作成したレポートをWebリンクやメールで共有可能。

AWS BIツールとしてのQuickSightの位置づけ

AWSにはRedshiftやAthenaといった分析系サービスが数多くありますが、QuickSightはそれらの結果を「見える化」する役割を担っています。
つまり、データ基盤がAWSに揃っている場合、QuickSightを導入することでデータ分析から意思決定までをワンストップで完結させることが可能です。

他のBIツールと比較すると以下のような特徴があります。

  • Tableau:可視化表現が非常に豊富。オンプレ環境でも利用可能
  • Power BI:Office製品との親和性が高い。Excelユーザーに人気
  • QuickSight:AWSとの親和性とコスパの高さが強み

AWS環境がメインの企業にとっては、最も自然に選択できるBIツールと言えるでしょう。

QuickSightを活用するシーン

QuickSightは次のようなシーンで特に効果を発揮します。

  • 経営ダッシュボード:売上やKPIをリアルタイムに把握
  • Webアクセス解析:BigQueryからサイトログを取り込み可視化
  • 顧客分析:CRMやS3に保存した顧客データを分析
  • 業務改善:システムの稼働状況をモニタリングし、効率化に活用

まとめ

Amazon QuickSightは、

  • クラウドネイティブで導入が簡単
  • 低コストでスケーラブル
  • AWSとの連携が強力、BigQueryなど外部とも接続可能

といった特徴を持つ AWSの代表的なBIツール です。

これからBIツールを導入したい方や、AWS環境でコストを抑えつつデータ活用を始めたい方にはおすすめです。

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